最高のドライブゲーム「ザ・クルー2」

ゲームレビュー

ザ・クルー2とは

「ザ・クルー2」は、UbiSoftから発売中のオープンワールドレースゲームです。
後継作「ザ・クルー モーターフェス」も2023年に発売され、2026年にはSwitch 2 にも移植されるというのに、なぜ今更、前世代機のゲームをレビューするのか?
それは、本作がとても魅力的な”ドライブゲーム”だからです。

本作の発売は2018年、それから3年後の2021年にはシリーズ累計プレイヤー数が3000万人を超え、2026年現在のSteam版の月間アクティブユーザー数も「ザ・クルー モーターフェス」の半分ほどを維持していることからも、このゲームを長らく愛する方々がいかに多いかをうかがい知ることができます。

今回は、そんな「ザ・クルー2」、その魅力について語っていきたいと思います。

もくじ
●魅力その1:陸海空と豊富なマシン
●魅力その2:超広大なワールド
●魅力その3:景観の再現性の高さ
●魅力その4:ダイナミックな気候表現
●ドライブゲーム「ザ・クルー2」の始め方
●レースゲームとしてはどうなのか?
●まとめ:ドライブゲームとして遊ぶ
●編集後記
●今回紹介した製品の概要

【補足】著者スタンス
プレイ環境は、Play Station 4、コントローラー使用。
……だったのですが、うちのPS4もよいお歳なので最近調子が悪く、セール中だったこともあって、Xbox Series X/S版を再購入しました。
セーブデータの移行ができなくて、また始めからです。まぁ、ドライブゲームだから良いです。
XboxのコントローラーはLRトリガーの奥行きが深いので、アクセルとブレーキのコントロールがし易くて良い感じですね。

魅力その1:陸海空と豊富なマシン

数あるオープンワールドレースゲームの中でも「ザ・クルー」シリーズが他を圧倒する要素の一つは、その幅広い収録マシン種数になります。
収録車種が多いレースゲームは多々あれど、扱えるマシンが陸海空にまたがっているオープンワールドレースゲームとなると「ザ・クルー」シリーズが唯一無二と言っても過言ではないでしょう。

収録マシンのほとんどは自動車ですが、バイク、パワーボート、航空機、ホバークラフトがあり、それぞれ独特な操縦感を体験できます。
また、陸、海、空、それぞれ1台ずつショートカット登録することができ、マシン運転中にメニュー画面を介さず別のマシンに乗り換えられるのも、本作ならではの気の利いた機能の一つです。
この機能のおかげで、自動車でハイウェイを疾走しつつ航空機に切り替えて離陸、水域の上空からボートに乗り換えての落下着水、ニトロ加速で砂浜に乗り上げつつ再び自動車に乗り換え、といったワイルド&ダイナミックなドライブができます。

【補足】正確な収録車種数
AIさんによる回答では、尋ね方次第で、570台以上とも、全628台とも、全720台とも言っていたので、小一時間、調べてみたのですが、結局、正確な数を知ることはできませんでした。
「分かりませんでした」と回答することが許されず、嘘をつくしかない可愛そうなAIさんの最終回答に倣って、私からも「数百台以上!」とだけ申し上げておきます。

魅力その2:超広大なワールド

「ザ・クルー2」のワールドの舞台はアメリカ合衆国本土全域となります。
オワフ島をかなり現実に近い縮尺で再現した「テストドライブ アンリミテッド」のワールド面積が1600平方km、「テストドライブ アンリミテッド2」ではイビサ島を加えて3290平方kmと言われていましたが、「ザ・クルー2」のワールドの広さは体感的にそれ以上だと思います。
もちろん、原寸大ではなく、大幅に縮小デフォルメされた表現ではありますが、私が触れてきた数々のオープンワールドレースゲームと比べても、「ザ・クルー2」ほどの広大さを感じたゲームは他にありません。

当然、広さだけでなく、ロケーション環境もしっかり表現されていて、北のカナダ国境は雪山、南下すると山林地帯があり、中部には荒野と大渓谷、メキシコ湾岸には湿地帯や椰子の木揺れる南国の風景と、バラエティ豊かです。

【補足】正確な面積
「ザ・クルー2」のワールド面積をAIさんに尋ねたところ、32000平方kmとの回答をいただいたのですが、この数値を含めて改めてAIさんに問い直してみたところ「ザ・クルー2のマップの広さは32000平方kmではありません」という真逆の回答が返ってきました。
その回答には、なぜ32000平方kmという数字が広まったのかの推測や、検証コミュニティによる推計値も添えられていて、それによれば、5000~7000平方kmと考えられているようです。

魅力その3:景観の再現性の高さ

「ザ・クルー2」のワールドの魅力は広さだけではありません。
その景観の再現性の高さも目を見張るものがあります。

象徴的な建造物や場所をピックアップして都市景観が再現されており、特にニューヨーク、ワシントンD.C、マイアミ、デトロイト、シカゴ、ラスベガス、サンフランシスコ、ロサンゼルスは都市の規模も大きく、それぞれの特徴がよく出ていると感じました。
再現要素も細かくて、デトロイトをドライブ中にゴーストタウン化しているエリアを見つけた時は、暗部でも特徴は再現するんだなぁと感心したものです。

観光名所もたくさん再現されていて、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド」の海の墓場(真っ白い砂漠のシーン)のロケ地になったボンネビル塩原や、カナダにまたがるナイアガラの滝、ドラマ版「フォールアウト」でも見かけたロサンゼルスの海岸にあるサンタモニカ・ピアの観覧車やグリフィス天文台、映画「トランスフォーマー リベンジ」でジェットファイアーがいた飛行機の墓場みたいなデイビス・モンサン空軍基地、スペースシャトルが建っているジョン・C・ステニス宇宙センターなどなど、枚挙に暇がありません。
実際にアメリカに観光旅行に行ったことはなくとも、映画やドラマで見かけた場所があると、やっぱり楽しく感じます。

また、「フォルツァ ホライゾン」シリーズでは、施設敷地内は入れないことが多いのですが、「ザ・クルー2」では敷地内もうろつけるのは、ドライブゲームとしては大きな魅力です。

それから、忘れないで欲しいのは、本作では、こういった場所を空からも楽しめること。
現実から比べたらデフォルメされたヴァーチャル空間とは言えど、こんな体験は他のゲームでは、なかなかできません。

【補足】たとえばこんな楽しみ方
私は、同じくアメリカが舞台ということもあって、「フォールアウト3」や「フォールアウト:ニューベガス」に因んだ場所を巡るドライブを楽しみました。残念ながら「フォールアウト4」の舞台だったボストン周辺は再現がなく山林地帯なのですが、DLCのファーハーバーの辺りには、元となったと思われるバー・ハーバーの町があるので、たまにうろつきます。
他にも、サンフランシスコを舞台とする「ウォッチドッグス2」や「ドライバー:サンフランシスコ」などと走り比べると、同じ風景はあるのに別の構造の街という違和感が逆に面白かったりします。
きっと、皆さんにも「あっ!ここって!」と思う場所があると思いますよ。

魅力その4:リアリティを感じる景観造り

近年のオープンワールド型ゲームでは当たり前のことですが、「ザ・クルー2」でも、時間と気候がリアルタイムに変化していきます。
その中でも、特に私が気に入っているのが、「降雪」と「降雨」です。
「降雪」は、普段、積雪のない地域でも発生し、周辺の景色がリアルタイムに雪景色に変わります。
もともと雪が積もっている場所で雪が降る演出は多くのゲームで見られますが、雪が降ることで、草原や地面が雪で白く染まっていく演出は珍しいです。
「降雨」もよくある表現ですが、本作の雨は、雨粒の大きさを感じられるような雨なので、私は雨が降り始めたら、カメラをドライバー視点に変更して、雨とワイパーの動きを楽しんだりしています。
レースゲームとしては視界が悪くなるだけの要素なためか、後継作「ザ・クルー モーターフェス」では、その表現度合いがだいぶ緩和されてしまったように感じますが、ドライブゲームとしては変化が大きいほうが楽しいです。

また、本作では、街に人々が闊歩しています。
街に人々が歩いているだけで生活感を感じますし、彼らに車が突っ込むと、驚いて買い物袋を落としてしまったり、逃げ出したりなど、リアクションがあるので、ただのマップである背景がちゃんと風景になっています。
さらに、大自然の中には、「これだけの種類の動物がいたらハンティングシミュレーション作れるよね?」ってぐらい様々な動物が徘徊していて、よく車線に飛び出してきます。
初めて飛び出された時は驚きますが、動物たちは完全無敵生物ですし、人々も神がかった回避術を会得していますので、安心してドライブを楽しめます。

交通の表現も多彩で、空には旅客機が飛んでいますし、列車も走っています。
所々にある踏切もちゃんと機能しているので、列車が来た時は遮断機が下ります。
さすがに列車に衝突すると事故るので、線路上を移動する時は要注意です。
モブ車もたくさんいて、信号がある場所では、ちゃんと信号の色に従って走っています。
ハイウェイでは運送の大型トラック、都市周辺では観光バスなど、場所柄によって走っている車種も違いますし、都市に向かう道路では、一車線に4~5台連なって、ちょっとした渋滞が表現されていることもあります。

いずれも、レースゲームには邪魔に感じるばかりの要素ですが、ドライブゲームとしては最高の風景演出となっています。

ドライブゲーム「ザ・クルー2」の始め方

本作は、ゲームに慣れた方でも戸惑うほど、プレイヤーの誘導が弱いです。
レースゲームとして遊ぶ場合、マップ上に表示されたレースに片っ端から参加し続ける、勝っても負けても参加し続ける、と、それだけで済むのですが、ドライブゲームとして楽しみたい方のために、ゲーム開始直後のプレイの流れとレース以外の遊びを参考までに紹介しておきます。

ゲームを開始したら、まずは、各スタイルごとのHQへ行ってトライアルレースに参加し、陸海空それぞれの無料マシンをもらいましょう。
ストリートレースのトライアルは、最下位でもマシンはもらえるので、とりあえず最後まで走れば大丈夫です。
ゲーム開始直後にやることは、これだけです。

レース以外である程度の規模がある遊びは、「STORIES」イベント、「配達」アクティビティ、「フォトアルバム」になります。

「STORIES」は、写真と文章を頼りに場所を探し出し、そこを訪れるイベントです。
使用できるマシンのタイプ、開始地点、目的地の3つの条件があるだけで、時間制限などはありません。マップから目的地を探し出したら、あとは開始地点から、そこまでドライブするだけです。

「STORIES」イベントを始めるなら、オンラインモードではメニューのアクティビティ、オフラインモードではメニューのハブから「STORIES」を選んでピン留めします。
「STORIES」での注意点はいくつかあります。
まずは、この移動の途中経過はセーブできないことです。1イベントの移動距離は短くても10km程度、長いと75kmにもなります。75kmもあると平均時速200km/hで走れても20分以上かかりますから、時間のある時に遊びましょう。
次に、ちゃんと開始地点を踏めているかどうか、しっかり確認しましょう。
「STORIES」のイベントをピン留めすると、運転中の画面左上に条件リストが表示され、条件が達成されていれば項目が緑色になります。これで確認しましょう。ドライブ目的とはいえ、目的地に着いた後で、開始地点の踏み忘れに気づくと、まあまあガッカリしますよ。
それから、ほとんどのイベントが陸上マシン限定なので、ファストトラベルを使ったり、途中で空や海のマシンに乗り換えたりすると進行状況がリセットされてしまいますので気をつけましょう。
目的地に到着したら、条件リストの目的地の項目が緑色に変わるので、決定ボタンをホールドしたらクリアです。

「配達」アクティビティは「STORIES」よりシンプルな遊びです。
マップ上に表示されている「手を上げている人」のアイコンの場所で依頼を受けたら、マップ上に表示される目的地に運ぶだけです。
黄色のアイコンは、ストリートカーとハイパーカーが使えるオンロードの配達、茶色のアイコンは、オフロードの配達になります。
似たようなアクティビティには「ドライバー募集」もありますが、こちらは、使える車種がタクシーやリムジンに固定され、時間制限もあります。お客のリアクションは面白いですが、ドライブにはなりません。
「配達」アクティビティはクリアしても無くならないので、何度でも遊べ、何度でも報酬が得られます。

「フォトアルバム」は、メニューのハブのそれぞれのスタイルの中に条件リストがあります。
スタイルごとに3つに分けられていますが、どれも、場所、被写体、マシンの状態などの条件を満たした写真を撮るのが目的です。
本作のカメラモードは、時間帯や天候の変更はもちろん、動画のように時間の巻き戻しもできるので、「ジャンプしているマシン」のような瞬間の激写が条件でも、さほど難しくありません。
「フォトアルバム」をピン止めすれば、「STORIES」の場合と同じく画面左上に条件リストが表示されるので、カメラを向けた時に各項目が緑色になっているかどうかで、条件が満たせているかどうか分かります。
それから、「フォトアルバム」の写真を撮った場所はファストトラベルの目的地になりますので、利便性も向上します。

こういったレース性のない要素を遊んでいても、おのずとゲーム内クレジットや名声値が貯まっていくので、あとは好きなマシンを購入してドライブを充実させましょう。
また、レースの受付場所を解放しておくとファストトラベルの移動先として使えるので、レースをせずとも、その解放のために各カテゴリーのマシンを1台ずつ購入しておくと便利です。
入手するアップグレードパーツのパフォーマンス値はマシンのパフォーマンス値以上のものになるので、もし、レースにも参加するなら、元々パフォーマンス値の高いマシンを購入したほうが無駄がありません。
それから、同じ自動車でもドリフトやドラッグレースのカテゴリの自動車はドライブ向きではないので、ご注意ください。

レースゲームとしてはどうなのか?

私は、レースゲームにさほど造詣が深くないので、正直言って分かりません。
「ファルツァ」シリーズと比べたらアーケード挙動でしょう、というぐらいです。岩にぶつかって垂直に跳ね上がることもありますし、ハンドブレーキは強烈に利きますし、ドリフトカテゴリの自動車はアクセルを上手く調整すればずっとドリフトし続けます。

150以上あるレースアクティビティや、ゲームモードの多彩さ、他に類を見ない驚くようなレース演出の数々を考慮すると、本作発売以前までのレースゲームの集大成であることは確かだと思いますし、多角的な視点から評価しても、一作品内でこれほどの多様性のあるオープンワールドレースゲームは、「ザ・クルー2」以降、未だ登場していません。つまり、現時点で唯一無二の存在です。

しかし、かつては喜ばれていた大作RPGなどでのミニゲーム類が、今では「別にこういう遊びは求めていない」と言われるようになったように、それぞれのゲーマーの嗜好の焦点が明確化しやすい現代では、実装内容がバラエティに溢れるほど、興味ない、面倒に感じる、いらない、と評価される要素も増えることになりますので、総合的に星3つみたいな平均点に落ちやすいと思います。

シンプルなレースイベントに絞って考えてみても、各レースイベントの難度のムラの激しさは、けっして万人にはおすすめできない品質です。
各レースイベントの最低難度で、推奨レベルを満たした性能のマシンを使っても、まるでクリアできる気がしないこともありましたし、逆に、初見でライバルに大差をつけて勝利できたこともあって、とにかく「ディレクター不在なんだろうな」と感じる程度には不安定です。
その中でも、カテゴリに関係なく、複数台で3位入賞を競うレースが酷い出来です。各レースには難度の目安となる「RECO」という数値があるのですが、こちらがその値を100以上も上回っていても、ライバルたちは高速で追い上げて来ます。こういうレースに出くわしたら、とっとと中止して他のことをやったほうがいいです。本作のレースは難度が高いのではなく、難度設定が不安定なだけなので、初見でも多少の余裕がある楽しいイベントもたくさんありますから。

後継作「ザ・クルー モーターフェス」と遊び比べてみると、「ザ・クルー2」の特徴は保ちつつ、自己分析はしっかりやって作られたんだろうなと感じるので、オープンワールドレースゲームとしては、比較的「ザ・クルー モーターフェス」のほうがおすすめです。
そちらでも、酷いと感じる個所はありますが「いつものUBIクオリティ」の範疇です。
ドライブゲームとしては「ザ・クルー2」のほうが遥かに上なので、どちらのほうが面白いかは個々人の好み次第になります。

まとめ:ドライブゲームとして遊ぶ

さて、今回は「ザ・クルー2」が”ドライブゲーム”として、いかに魅力に溢れているかを語ってみました。

「ザ・クルー2」は、ドライブゲームとして楽しむ分には素晴らしい作品です。
ドライブに飽きて、ちょっと刺激が欲しいなぁ、と感じたら、付近のイベントレースをレジャー感覚で体験してみてもいいです。それなら、勝敗も関係なくクリアが難しいレースだって楽しめます。
そうこうしているうちに、自然にクリアできてしまったレースの数が新しいイベントの解放条件に達して、クリアできちゃうかもしれませんしね。

「ザ・クルー2」、”ドライブゲーム”として最大評価でオススメです!
くれぐれも、レースゲームとして遊ばないように……

編集後記

文章を書いていると、自ずと何らかの題材に関する情報を扱うわけですから、どうしても記憶の確認や追加の調査が必要になります。
そうすると最も手軽なのはインターネットの利用なのですが、最近はAIさんの回答がトップに表示されるのが基本仕様なので、ちょっと困りものです。
一言でAIと言っても様々なものがあって、検索エンジンの結果に現れるAIさんは、おそらく大規模言語モデルというもので、文章の理解と自然な回答ができることを主目的としています。だから、対話として成立しているなら、その中身の情報の真偽については、二の次なんですよね。
なので、あらゆる事がうろ覚えなのに「知らない」とか「わからない」と答えることができない見栄っ張りな自信家が検索結果に割り込んできているぐらいの感覚で接するのが適当かなと思いました。

本記事が、皆様の何かしらの判断の助けになる情報になることを祈って。

今回紹介した製品の概要

製品名製品情報
ザ・クルー2発売年:2018年
開発元:Ubisoft Ivory Tower
販売元:Ubisoft
対応機種
:PlayStation 5(デジタルエディション)、PlayStation 4、Xbox Series X、Xbox Series S、Xbox One、Windows、Steam
エディション:
ザ・クルー2 – PS4

※:対応機種の各リンクからはハードの、エディションのリンクからは各タイトルのAmazon.co.jpの商品ページへ移動します。

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