「ポケモンライク」の軌跡

ゲーム

みなさんは「ポケットモンスター」はお好きですか?
遭遇したモンスターを捕まえて、仲間にしたり、図鑑を埋めたりしていくロールプレイングゲーム、楽しいですよね。
私は、ロールプレイングゲームといえば人物キャラクターよりモンスターにワクワクするタイプでしたし、収集要素のあるゲームも好きなので、「ポケットモンスター」に似たゲーム、いわゆる「ポケモンライク」も好きです。もっと正確に言えば出会ったエネミーをパーティの一員に組み込めるゲーム「女神転生」が好きだったのが始まりなので「メガテンライク」が好きです。
しかしながら、世界的認知度の差により世間一般では「ポケモンライク」と呼ばれるタイプのゲームについて、今回は語っていきたいと思います。

【余談】今回、触れない有名シリーズ「デジモン」と「メダロット」
今回は、ポストポケモンを目指し(?)、ポケモンフォロワーに留まった「デジモン」シリーズや「メダロット」シリーズには触れません。これらはいずれもオリジナリティが高く、2026年現在でもシリーズ作品がリリースされている有名シリーズですから、「ポケモンライク」として、わざわざ紹介するまでもないでしょう。
でも「デジモンストーリー サイバースルゥース (ハッカーズメモリー)」だけは、おすすめさせてください。私はそのプレイ体感から、本作こそが「デビルサマナー ソウルハッカーズ」を継ぐものであると思っています。販売元も開発元も無関係ですし、ビジュアルもポップですが、現代より少しだけ未来の街中で発生する怪異を、探偵事務所の手伝いをしながら解決し、電脳空間を行き来して、大きな事件の核心に迫っていく物語展開は、「デビルサマナー」や「ソウルハッカーズ」を彷彿とさせます。
「デジモン」シリーズの中でも、特にRPGとして特化した「デジモンストーリー」シリーズは、最新作「デジモンストーリー タイムストレンジャー」も好評のようですし、今後も長く続いてもらいたいものです。また、優秀な中堅開発会社がバタバタと破産申告していく昨今、本作の開発会社メディア・ビジョンにはまだまだ良作を世に送り出してほしいと願います。
もしかしたら「デジモン」の見た目で敬遠している方もいるかもしれませんが、あのカッコイイともカワイイとも違う何とも形容し難い独特のセンスのモンスターデザインは、遊んでいるうちにクセになりますよ。これは、ちゃんとしたデザイナーさんは、デザイン対象の背景を考えて表現されているからなのだと思います。やっぱり、モンスターは、しっかりデザインされることが大事で、ただのアートじゃダメなんですよね。
それから「メダロット」に関しては、ごめんなさい。
ちゃんと遊んだことがあるタイトルがスピンオフの「メダロット ガールズミッション」だけなので、語れることがありません。少なくともGBA以降のタイトルは手元にあるので、いつか遊ぼうとは思い続けているんですけど、ゲームって増えていく一方だから、なかなか、ね?

【補足】著者スタンス
ポケモンはもうポケモンライクでも十分なゲーマー。
ポケモンをしっかり遊んだのは「X・Y」から。そこから、過去作を辿ったり、新作を遊んだりしてホームの図鑑もポケモン単位では埋まるほどだったけど「スカーレット・バイオレット」プレイ後に、なぜだか急に「もう、いいかな?」と感じてしまいました。理由は自分でもまったくわかりません。
「スカーレット・バイオレット」は、オープンワールド化もちゃんと成功していたと思えますし、シナリオも過去最高に気持ち良い傑作だったと思います。
なのに、どうして、この気持ちの着地なんだろう?満足しきちゃったのかな?
思えば、ゲーム本編よりも、ポケムーバーやポケシフターなどを駆使して、ポケモンバンクにポケモンレスキューしている時が一番楽しかった気もしますから、しばらく本家ポケモンはお休みかな。

ゲームボーイ時代のポケモンライク

「ポケットモンスター (緑・赤・青)」人気の影響で、ゲームボーイ時代には、それはそれはたくさんのポケモンライクがリリースされました。

ポケモンライクの系譜の神祖たる女神転生シリーズからも、ビジュアルや世界観の適正対象年齢を下げた「真・女神転生 デビルチルドレン (黒の書・赤の書・白の書)」がリリースされましたし、女神転生スピンオフとして「女神転生外伝 ラストバイブル」シリーズも展開、さらにはオリジナルのポケモンライク「ぐるぐるガラクターズ」までリリースしています。

老舗メーカーもこぞってポケモンに続き、タイトーからは「モン★スタートラベラー」、ハドソンからは「ロボットポンコッツ (太陽・星)」が発売、コナミからは「銃鋼戦記バレットバトラー」に加え、「がんばれゴエモン」シリーズでも「がんばれゴエモン もののけ道中 飛び出せ鍋奉行」をポケモンライクとして展開しています。主にアクションゲームで定評のあった開発会社ナツメまでもが「携帯電獣テレファング (パワー・スピード)」で開発に参加しているほどに、とにかく、みんな二匹目のどじょうを釣るのに躍起になっていました。

ポケモンライクには、エネミーそしてパーティメンバーとして、豊富なモンスターデザインが必要なため既存版権からの展開もありました。カプコンは自社の電子ゲームから発展させ、今で言うところのモンスト風バトルに仕上げた「爆走戦記 メタルウォーカーGB 鋼鉄の友情」をリリース、メサイアは講談社の雑誌で連載されていた漫画から「王ドロボウJING (エンジェル・デビル)」をリリースしています。
そんな中、イマジニアは「サンリオタイムネット (過去・未来)」をリリースしているのですが、せっかく大量のキャラクターを保有するサンリオ版権ものでありながら、モンスターはすべてオリジナル、キティちゃんなどのサンリオキャラクターはNPCとしての登場に留まるのみというもったいない結果になっています。やっぱり、可愛いサンリオキャラクターのイメージ上、殴り合いをさせるわけにはいかなかったのでしょうか?そんなの普通にバトルシステムを組んだとしても、技名を「だきつく」とか「くすぐる」とかにして、バトルに勝利した時に「なかよしになった!」とか「わからせた!」とかテキスト表現で何とでもなる時代だったのに。しかも、後年「ハローキティのピコピコ大作戦!」では、結局、キティちゃん、敵をフルボッコにしてますからね。
また、イマジニアは「サンリオタイムネット」の後続作品として「スペースネット (コスモレッド・コスモブルー)」もリリースしています。イマジニアには「メダロット」があるのに、重ねてポケモンライクをリリースするほど、当時はこの手のゲームを出せば儲かったのかもしれませんね。

【余談】「コトバトル 天外の守人」
ゲームボーイカラーも終わり頃、「コトバトル 天外の守人」というゲームがリリースされました。
本作は、カードゲームに近いバトルシステムを持ったゲームです。
私はカードゲームはおろか、「デッキ構築」要素のあるゲームはまず遊ばないのですが、カードゲームによくあるルール構成でありながら、ロールプレイングゲームのバトルのようにスムーズに遊べるようにゲームデザインされている本作だけは例外でした。
そして、そのカードゲーム風かつスムーズなバトル展開を支えているのがコトダマシステムです。コトダマは、ゲーム進行やモンスターのドロップアイテムとして入手します。ですから、本作はポケモンライクとはちょっと違います。
コトダマは漢字1文字で表され、それを使用する時に「モンスター」として場に出すか、「アイテム」として既に場にいるモンスターに持たせるか、「魔法」として即時発動させるかを選ぶことができます。また、コトダマを使用すると漢字が最大4文字まで履歴として残るようになっていて、その履歴の並びの中で熟語が成立すると上位のコトダマ効果が発動できるという、他に類を見ない仕組みになっています。つまり、「火」のコトダマを使用した後、「炎」のコトダマを使うと、履歴には「火炎」という熟語が出来あがるので、「火炎」という上位のコトダマを発動できるわけです。上位のコトダマも通常通り、「モンスター」「アイテム」「魔法」から選んで使えるので、バトルの各局面に応じて判断していくのが、とても楽しいです。
でも、そこは悲しいかなデッキ構築制。なかなか、思った通りには熟語はできません。せいぜい、2文字の熟語で立ち回る感じです。四字熟語なんて、バトルに勝利することより熟語を成立させることを優先させないと完成しません。これだからダメなんです、ソロプレイゲームのデッキ構築制は。
とはいえ、基礎のコトダマシステムだけでも十分面白い仕組みですし、ゲームボーイカラーのゲームとしては最高峰のビジュアルも兼ね備えていますので、レトロゲームの中では、おすすめの逸品です。
しかし、時代性もあったとはいえ、よくもまあ、こんなローカライズ不可能なゲームをリリースしたものですよね。せっかく面白くても、世界に認知されるには敷居が高すぎます。
「コトバトル 天外の守人」はポケモンライクではありませんが、エネミーと同じものをプレイヤーも用いますし、本ブログでは、今後、カードゲームもデッキ構築制のゲームも扱う予定がないものの、本作だけはどこかで取り上げたいと思っていたので、今回、ねじ込みました。
ちなみにタイトルに「天外」という言葉が入っていますが「天外魔境」シリーズとも関係ありませんよ。

ゲームボーイアドバンス時代のポケモンライク

得てして二匹目のどじょうは釣れないものです。
ゲームボーイ時代をサヴァイヴしゲームボーイアドバンス時代にも新作がリリースされたのは「真・女神転生 デビルチルドレン (光の書・闇の書 / 炎の書・氷の書)」「ロボットポンコッツ2 (リング・クロス)」「携帯電獣テレファング2 (パワー・スピード)」ぐらいでした。
カプコンも辛抱強く、自社オリジナルのタイトル「グランボ」、「BLACK BLACK ~ブラブラ~」をリリースしていましたが、ユーザー評価に反して知名度はかなり低いと言えます。

ゲームボーイアドバンス時代に登場したポケモンライクといえば、アニメなどとクロスメディア展開し、「ソウルドール」というフィギュア商品と連動させた「レジェンズ (甦る試練の島 / サイン・オブ・ネクロム)」、同様にクロスメディア展開を図った「宇宙大作戦チョコベーダー ウチュウからの侵略者」、さらに付け加えるなら「サムライエボリューション 桜国ガイスト」ぐらいでしょうか。
変化球としては、パズルバトルRPGの「妖怪道」もあります。おそらく、パズルバトルロールプレイングゲームの起源は本作でしょう。本作の発売年は「パズルクエスト」の5年前、「パズル&ドラゴンズ」の10年前になるのですが、彼もまた無名の真祖様です。

この頃、多くの会社はポケモンライクそのものを開発するのではなく、自社製シリーズに「エネミーを仲間にすること」や「モンスター由来の収集要素」などの一部の要素を加えたり強化したりする形で対応していきました。
例えば、タイトーの「エストポリス伝記」シリーズは、スピンオフ作品「沈黙の遺跡 エストポリス外伝」でモンスターの捕獲・育成・パーティ編入要素を強化していますし、コナミの「悪魔城ドラキュラ サークル・オブ・ザ・ムーン」でもエネミーがアイテムや装備品を落とすだけでなく、新たに魔法のカードを落とすようになり、2種類のカードを組み合わせて魔法的な追加効果を発揮するDSS(デュアル・セット・アップシステム)を追加しており、これが、後の作品のタクティカルソウルシステムにつながっていきます。

そして伝説へ……

結局、このポケモンライク群雄割拠の時代を生き残った者はいません。
現在まで存続しているタイトルは「ポケットモンスター」登場以前に、エネミーの「捕獲」「収集」「育成」「パーティ編入」のいずれかの要素を元々持っていたタイトルだけです。
みんな散って、伝説となっていきました。

【補足】DS・3DS時代にはポケモンライクは無かった?
ニンテンドーDS・3DS時代には、ポケモンライクはほぼありません。
この頃は、ポケモンライクより、ゲームデザインを既存物理カードゲームから流用でき、マップ制作も不要なカードゲームのリリースのほうが流行った印象です。また、3DS時代には、ユニットのコレクション性を求めた場合、より手軽なスマホのガチャゲーが登場していました。
そんな中、漢気(?)を見せたのが日本コロムビアと開発会社ラクジンです。3DSに「見習い魔女とモコモコフレンズ」をリリースしています。
日本コロムビアと言えば、低年齢層向けゲーム専門の販売会社と見られがちですが、その商品クオリティはしっかりしています。そもそも「大人向け」だの「子供向け」だのという評価は、かなり自己中心的なバイアスのかかった主観からしか発生しえないので、むしろ幼稚でナンセンスなものですし、子供たちをも侮ってますよね。子供たちの本質を見抜く能力や適応力の高さには、本当に驚かされるので、自分も気を引き締めていかないと。
それはともかく「見習い魔女とモコモコフレンズ」もオリジナリティの高いポケモンライクです。
アニメで例えると「プリキュア」と「おジャ魔女どれみ」の間ぐらいの魔女っ子が主人公で、ポケモンの可愛い要素だけを抽出したような見た目のマペットと呼ばれるモンスターをお供に、マペットマスターの修行に励む、とっても可愛らしいファンタジーとなっています。
開発会社であるラクジンはさほどスマホガチャアプリは開発していないと思うのですが、本作には、意外なほど当時のスマホガチャアプリの主流仕様が採用されています。ガチャそのものもありますし、実時間経過による素材回収要素や、拠点とダンジョンを行き来するゲームサイクルまでもが踏襲されています。家庭用ゲームに実時間回復スタミナ制を持ち込むような大失態はやっていないので、その点は安心してください。
さらに作品を挙げるとしたら、PlayStation 4 とPlayStation Vitaにリリースされたメガテンライク「ザ・ロストチャイルド」でしょうか。
こちらは「そんな装備で大丈夫か?」というネットミームのほうが有名な「エルシャダイ」シリーズのスピンオフ作品です。「エルシャダイ」にスピンオフがあったことさえ驚きの方もいるかもしれません。
本作は悪魔会話と悪魔合体のない「真・女神転生」という一言で表現できるほどメガテンライクです。
悪魔の捕獲だけはポケモン寄りですが、パーティは固定メンバーの主人公とヒロインに、任意の悪魔3体を加えた最大5人パーティ制、フィールドはウィザードリィライクな疑似3Dダンジョン制、物語は現代の東京を舞台の中心として、異界化したダンジョンに潜り、天使と悪魔の抗争の間で展開します。ね、ほぼ「真・女神転生」でしょう?
悪魔合体こそありませんが、スキル継承、レベル成長、それによる悪魔変化(進化)に相当する育成システムがありますから、よほどのメガテン原理主義者でもなければ、メガテン風のメガテンじゃないゲームを遊びたい時にはぴったりです。
ともあれ、ポケモンライクとしてピックアップできる作品がこれほど少ないように、この時代、ポケモンライクは完全にその影を潜めていったわけです。

不死鳥のごとく「ポケモンライク」は甦る

しかし、「ポケモンライク」は完全に滅びたわけではありません。
「メトロイドヴァニア」ほどではなくとも、数々の「ポケモンライク」は新たな産声を上げ続けています。
その中でも、Nintendo Switch(2) でもリリースされているタイトルを、いくつかピックアップして紹介します。

「Cassette Beasts(カセットビースト)」

「カセットビースト」は私個人としてはSwitch世代イチオシのポケモンライクです。

フィールドは、正方形の地形ブロックで組まれたボクセル構造で、レトロゼルダのようなワールド表現の中、シームレスで移動できます。基本アクションとしてジャンプもあって一段差は飛び乗れるので移動にストレスはありません。また、ポケモンの秘伝わざのようなフィールドアビリティも5種あり、それを使ってのギミック攻略もあります。
冒険には、コンパニオンと呼ばれる仲間を全6人+1人から、1人だけ連れていくことができ、共に旅を続けることで、コンパニオンごとの物語も展開します。ちなみに仲間は入れ替え自由です。

タイトル名が示す通り、モンスターはモンスターボールに相当するカセットテープに記録します。そして、主人公たちはカセットテープに記録したモンスターに変身して戦います。
モンスターのスキルは、カセットテープに貼り付けるステッカーとして表現されており、フィールドアビリティスキルと属性制限を除けば、モンスター間で貼り替え自由です。
さらには、同じスキルのステッカーでもレアリティの高いステッカーには強力な追加効果が付与されている場合もあり、「オールマイティ」の効果が付いているステッカーは属性制限を超えて貼り替えられるので、実質、モンスターに貼れるステッカーに制限はありません。
レアなステッカーでも、一定タイミングごとに商品が入れ替わるショップで購入可能なので、普通に楽しむ上では、レアステッカー入手のために多大な苦労を強いられることもありません。

このように、カスタマイズの自由度が非常に高い本作ですが、その自由度はそれだけに留まりません。
本作のオプションには、一般の「イージー」「ハード」といった難易度選択どころではない細かい設定項目が用意されており、プレイヤー側の与ダメージ・被ダメージの倍率やエネミーのレベル補正なども調整できるので、「ちょっと難しいな」とか「テンポ感悪いな」と思ったら、自分で調整できます。さらにクリア後には、デスペナルティやゲームオーバー条件に関する項目まであり、ゲームオーバー=セーブデータごと消失という鬼畜難度にすることまでできますから、簡単にするだけでなく、刹那的かつ挑戦的なゲームにすることもできます。
ゲームが不特定多数のプレイヤー無しでは成立しない娯楽商品である以上、難度を一つに固定化させることは購入者にも会社にも不利益しかありませんから、その真逆を行く本作のオプション項目には、とても感銘を受けました。

いあ~、でも、ラスボスでは何回も全滅しましたよ~。よく出来ています、「カセットビースト」!
カセットテープをモチーフにしているだけあって、BGMも80年代風の曲が流れたりして雰囲気もとってもいいですよ。

「Nexomon (ネクソモン)」シリーズ

「ネクソモン」シリーズは、スマホアプリから始まったポケモンライクです。
現在は家庭用ゲーム機や Steam にも移植され、「Nexomon」と続編「ネクソモン:絶滅」の2タイトルがリリースされています。「Nexomon」単体ではパッケージ版はないので続編とセットで売っています。「ネクソモン3」も予定されていて、次は3Dオープンワールドになるみたいです。

本作は、純粋なポケモンライクです。ポケモンにありそうなことはあるし、無さそうなものはありません。ジムリーダーみたいなのもいれば、伝説のポケモンみたいなのも、ちゃんといます。オリジナリティは求めてはいけません。
違いを挙げるとすれば、バトル時に使用するわざは、わざ個別回数制ではなく統一スタミナ制であること。それから、モンスターの捕獲率を上げるアイテムがあること。あとは本当に些細な違いです。

ビジュアルの雰囲気はとても良く、ポケモンが3DSでも2Dドット絵風に徹したらこんな感じだったろうなと感じます。

物語背景が世界の危機に関わる分、「ネクソモン」シリーズのほうがややシリアス、かつダイナミックなようにも思いますが、開発側もあまりのポケモンライクっぷりを自覚しているようで、台詞にはメタ発言もちらほらあって、ちょっと同人染みています。

残念なのはローカライズの雑さです。
日本語版は完全な機械翻訳と、その作業時のミスと思われるメッセージズレがあります。「ネクソモン」では、後日談まで進めるとメッセージの並びは完全に崩壊してしまい、まったく意味不明になりました。

真正ポケモンライク「ネクソモン」。タイトルに「クソ」という言葉が混じっているので、日本人は敬遠してしまうかもしれませんが、「なんか、DSの頃のポケモンみたいのが遊びたいな~」って時に最適です。
そして、ここまでポケモンみたいなのに、なぜ「パルワールド」と違って任天堂法務部の逆鱗に触れないのか?越えてはいけないデザインラインの一線はどこにあるのか?そんなことを考えながらプレイしてみるのも、また一興です。

まだまだあるよSwitchで遊べるポケモンライク

他にも、Switchで遊べるポケモンライクはたくさんあります。
ここで挙げるタイトルは、私もプレイ途中だったり、購入後未プレイだったりしますので、あくまで参考までに。

「Coromon (コロモン)」

「ネクソモン」シリーズがニンテンドーDS時代のポケモンライクなら、「Coromon」はゲームボーイアドバンス時代の純粋なポケモンライクです。
本作にも、細かくカスタムできる難易度設定が搭載されていますが、プリセット難易度のイージーのルールをベースに、より難しくしていくような項目内容になっています。
バトルの計算式に関わるような根幹的な部分の難度は変更できないので、プレイテンポ感をイージー以上に上げることはできません。
私の印象では、イージーでも、やや重めのプレイテンポですが、本作の開発者は商品概要にコメントを加えてしまうほどポケモン愛に溢れているようなので、テンポ感自体もゲームボーイアドバンス時代のポケモンに倣ったのだと思います。

「Doki Monsters : Quest (ドキモンクエスト)」と「Monster Crown」

「Coromon」がゲームボーイアドバンス時代のポケモンライクなら、「Doki Monsters : Quest」と「Monster Crown」はゲームボーイカラー時代風の純粋なポケモンライクです。
私はまだ積んだままなので詳しいことは書けませんが、「Doki Monsters : Quest」でゲームボーイのポケモンより快適性が増している点は、バトルの早送り機能ぐらいで、どちらも日本語化には難点があるようです。
初リリースは2024年の作品ですが、ゲームボーイ時代、つまり30年近く前のポケモンライクそのものだと思って対峙するのが妥当でしょう。

「G-MODEアーカイブス+ 女神転生外伝 新約ラストバイブル」シリーズ

ポケモンライクというか、メガテンスピンオフなのですが「女神転生外伝 新約ラストバイブル」シリーズもSwitchで遊べます。
「女神転生外伝 ラストバイブル」シリーズはゲームボーイ時代の話で触れましたが、こちらは「G-MODEアーカイブス+」とあるように、携帯電話サービスで配信されていた「新訳」になります。
ファミリーコンピュータの「女神転生」「女神転生II」を、スーパーファミコンでリメイクしたものが「旧約・女神転生」でしたから、どうせ「新約」もそういった意味でしょ?と思われがちですが、こちらは「女神転生外伝 ラストバイブル」3作品とはまったく内容の異なる3作品となっています。なので、実質的には「ラストバイブル」シリーズは全6作品もあるんですよね。
メガテンファンにも意外と認知されていない作品だと思ったので、一応、ピックアップしました。

【補足】「モンスターを仲間にする」ゲームは他にもたくさん
「モンスターを仲間にする」要素を持つゲームは、他にもたくさん Switch にリリースされています。
メジャータイトルでも、牧場運営を主軸とした「ルーンファクトリー」シリーズや、育成ゲームである「モンスターファーム」シリーズ、セクシー系が大丈夫なら「限界凸騎」シリーズもあります。
「ルーンファクトリー」は最新作「龍の国 ルーンファクトリー」「ルーンファクトリー3スペシャル」「ルーンファクトリー4スペシャル」「ルーンファクトリー5」、「モンスターファーム」もウルトラ怪獣とのコラボ「ウルトラ怪獣モンスターファーム」「モンスターファーム」「モンスターファーム2」、「限界凸騎」シリーズにも「限界凸記 モエロクロニクル H」「限界凸起 モエロクリスタル H」と、充実のラインナップです。
それに加えて、インディーズタイトルでも、ルーンファクトリーライクやモンスターファームライクがたくさんありますし、独自性の高いものでは「嫌々ながら人類を救う旅に出た死霊術師」「LumenTale:追憶の軌跡」「Bloomtown: A Different Story」「Adore(日本語非対応)」などもあります。
また、マップが2Dサイドビュー探索型のため「メトロイドヴァニア」としても紹介されたりしている「Monster Sanctuary」というゲームもありますが、バトルがかなり縛りの強いビルド構築を求めてくるので、ポケモンライクを遊びたい方にもメトロイドヴァニアを遊びたい方にも勧めにくいです。
さらに、疑似3Dダンジョン型の「メガテンライク」としては「サクラ・ダンジョン 美しき激闘」や「東方 Artificial Dream in Arcadia」などが挙げられます。「東方」のほうはスピンオフ元が弾幕シューティングなので、モンスターを仲間にするために弾幕シューティングを求められます。
とまあ、「モンスターを仲間にする」ことは単なる要素でしかないので、ゲームプレイの体感として感じるものは「ポケモン」「メガテン」から遠く離れてしまうものも多々ありますから、購入検討する際は、ゲームのジャンルを見極め、Steamのレビューを参考にするなどして、よく調べることをおすすめします。

まとめ

今回は「ポケモンライク」なゲームに迫ってみました。
起源となる「ポケットモンスター」自身も「ソード・シールド」、「スカーレット・バイオレット」と、そのゲームプレイ体験を大きく変える必要性に直面していたように思われますし、「ポケモン レジェンズ」として分化したシリーズも、それぞれ独自性を発揮し、最新作「ポケモン レジェンズ Z-A」ではバトルシステムもかなり変化しました。
本家が変化を見せ始めたという流れからも、今後「ポケモンライク」はより数を減らし、いずれ消滅すると思います。しかし、その本質的な面白さは様々な形で継承され、新たな名作を誕生させる種となることでしょう。
そんなゲームとの出会いにワクワクしながら、今回は締めたいと思います。
それでは、よろしければ、また、別の記事で!

編集後記

私は「遭遇したモンスターを捕まえて仲間する」「図鑑を埋めるなどのコレクション性がある」「ゲームシステムの基本構造がロールプレイングゲームである」の3点だけ満たせてもらえれば、ポケモンライクとしては満足なので、本記事での「ポケモンライク」の定義もそういう扱いにしました。
この定義内で、さらに分化させて語ることもできますけど、そうすると「ポケモンライク」という言葉は大きな括りとして使えないものになってしまいますからね。それに「メトロイドヴァニア」という言葉が一般的に許容されている以上、「ポケモンライク」もそれぐらいの扱いで妥当でしょう。
「メガテンライク」でも似たようなもので、定義に「疑似3Dダンジョンであること」を含めてしまったら、「真・女神転生III」以降やスピンオフの「ラストバイブル」すら加えられません。
こういう表現は、進化系統の中でも近い親子関係が大事なのかもしれませんね。「女神転生」を「ウィザードリィライク」で括ることはできるけど「ラストバイブル」はそうじゃないように。

何はともあれ、本記事が、皆様の何かしらの判断の助けになる情報になることを祈って。

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